「こんな出会いだらけの世の中でさ。高校生で付き合って結婚までたどり着くカップルってどんだけいんだろうね」
「結婚!?」
何言ってんの?
「そう思わない?俺カップル見てたらめっちゃ思うけど。こいつら絶対別れんだろうなーって」
こわ。
おもわねーよ。
「その点一番の友達はいいよ、別れないし。しかも初恋の人との一生懸命な恋を全力で援護した友達って、立場ね。いつか絶対強くなると思う」
ちらっと見上げるその目。死ぬほど怖い。ぞくっとした。
「早く付き合っちゃえばいいんだよ。どうせいつか駄目になるから。俺は最終的にしっかり手に入れられればいい」
それまでは地道に積み重ねだなぁと、笑うナギって……。
「……ナギ、まじで?まじで言ってんの?」
「結構まじ」
「どんだけ藍田さんのこと好きなんだよ……」
「自分のことばっかの灰野には負けないと思う程度には」
何も言えない。



