開口一番、労いの言葉もなく毒舌を炸裂させてくる高遠くん。
「いま、しかも寝ようとしてたでしょ」
「な……なんでそれを」
「バカなの?」
「返す言葉もございません……」
高遠くんが来てくれなかったら、私、確実にあのまま寝ちゃってた。
「ほんと、どうしようもないね、鈴は」
「はい……」
「貸しなよ、それ」
「え?なにを?」
「……日誌」
「え?でもこれ……」
“高遠くんの仕事じゃないよ?”
そう言おうとしたところで、強引に日誌を奪われて。
「鈴は帰る用意してて。僕が戻ってきたらすぐ帰れるようにしてて」
「え……な、なんで……」
「鈴を送ってくから」
「ええ……悪いよ……。……高遠くん、そんなにその……めんどくさいこと、嫌いでしょ?」
断るときはいっつも、“めんどくさいからやだ”の一言でバッサリ切るのに。
「なに?嫌なの?」



