高遠くんの熱にうなされて




*



韮崎くんが連れてきてくれたのは。


「えっと……ここ?」


「そう、ここ」


「……よく来るの?」


「まさか」


今女の子たちに大人気……らしい、スイーツのお店。


そういえば、柚姉がチラッと言ってた気がする。


まさか、韮崎くんと来ることになるとは思わなかったけど。


「入ろ。いつまでも入り口にいたら迷惑だろうし」


「あ、うん……!」


たしかに。


驚いてボーッと立ってたけど、他の人からしたらきっと邪魔だよね。


慌てて韮崎くんと一緒にお店に入る。


「いらっしゃいませー!」


威勢のいい店員さんに案内されて、私たちは奥の席に座った。


「お二人はカップルですか?」


え、誤解されてる……!?


あまりにも突然すぎて、すぐに声は出なかった。


「……まあ、そんなとこです」


なんで否定してくれないの韮崎くん……!?


「や、あ、あの、カップルじゃないです……!」


私が慌てて訂正すると、店員さんは困ったように“そうでしたか”と言って、奥に戻ってしまった。