そういえば。
高遠くんが授業中寝てたから、ノートを半ば強引に貸したんだった。
“別にきーてなくてもある程度ならわかるけど”
なんて、嫌味にも聞こえるようなことをボソボソ言ってたけど、こうして課題提出があるから内申に響くと思って。
もし高遠くんが留年したりしたら……なんて不安になって。
「ほんとバカだね、鈴は」
「なっ……、」
そんなこと……ないって言えないのがツラい。残念ながら私は間違いなく、バカ。
高遠くんも同じくらいだったらまだ言い返せるのに、高遠くんは学年トップクラスの成績を持っている。
「……そんなバカな鈴が僕になにかを隠し通すなんてできるんだ?」
「で、できるもん……」
「へー。じゃー僕は、いっぱいカマかけよーかな」
「え……!?」
な、なんて意地悪な。高遠くんが意地悪なのは、今に始まったことじゃないけど。
けど、そんなことされて隠し通せる自信なんて……



