高遠くんの熱にうなされて




「……話。途中だし」


「終わってるよ。それに、そんなことよりノート……」


「“そんなこと”じゃないんだけど」


不機嫌そうな声。睨むような視線。


耐えきれなくて、私は目を逸らして、机の中に意識を集中させた。


……ノート、どのへんに入れたかな。カバンかな。


けれど、いくら机を漁ってもカバンを探しても、数学のノートは見つからなくて。


……まさか、ロッカー?


「鈴」


なかなかノートが見つからずに焦っていると、高遠くんに声をかけられた。


「高遠くん……。私いま忙しいの……!あとにして……!」


「鈴のノート、もうあの人に渡したけど」


「え?」


「僕に貸したこと忘れてたの?」


「あ……、」