「あの、高遠くん……?」
「……おなかすいた」
「え?」
「だから、鈴のこと送ったら、おなかすいたの」
あ、相変わらずマイペース。高遠くんは高遠くんだった。
優しいなんて思ってしまったけど、一瞬でもそんな風に思った私を叱りたい。
途中からおなかすいてたから、なにかねだるために最後までついてきただけなんだ、きっと。
でも、私も高遠くんには大概甘いようで。
「わかった。ウチ、上がってく?」
「……ん、そーする。鈴の親御さんは?」
「仕事でいないよ。だから気にしなくて大丈夫」
「そ、わかった」
二人っきりになるってことを伝えても、高遠くんは顔色ひとつ変えない。
やっぱり、意識してるのは私だけ。悲しくなった。



