命令口調だったけど、内容は私には嬉しいことで、素直に頷いた。
「じゃ、帰ろ。鈴の家どこ?」
「あ……えっと……三中の方……」
「三中出身なの?」
高遠くんが質問してくるなんて、珍しいな。
「うん……まあ……」
「そ。遠いんだね」
「まあ、僕が送ってくんだから関係ないけど」とサラリと付け足されたセリフに、また胸が高鳴って。
この鼓動が高遠くんに聞こえてしまっているのではないかと、不安になる。
……高遠くんは、自分に恋愛感情を持ってる女の子は嫌い。
つまり、この感情を高遠くんに知られてしまったら、私は高遠くんに嫌われてしまうのだ。
「鈴、行くよ」
「あ、うん!」
そんな不安を隠すように元気に返事をして、荷物を持って、私は高遠くんの隣に並んだ。



