溺愛旦那様と甘くて危険な新婚生活を




 椋は困った表情を浮かべながら、花霞に手を伸ばした。そして、首に下げているネックレスに触れ、そのままネックレスを外してくれる。寝る前に取るのをいつも忘れてしまい、椋に取ってもらうのが日常になっていた。
 そして、サイドテーブルに2つのネックレスが並んだのを見ながら、椋は返事をした。


 「確かに、普通の人より寝る時間は少ないかもしれないね。でも、寝てないわけじゃないし、倒れることもないから大丈夫だよ。ずっとこういう生活をしてきたからね。」
 「え………ずっと?」
 「うん、まぁ………2、3年前からかな。」
 「そんなに!?………本当に大丈夫かな?1回病院に行った方が………。」
 「心配しすぎだよ。働き始めてからほとんど風邪もひいたことない。それに寝れる方法なら知ってる。」
 「そうなの?………っ…………。」



 花霞の唇に椋の唇が触れる。
 何度が繰り返した後、花霞の耳元で椋が囁いた。


 「花霞ちゃんとえっちな事すれば、いつもより寝れるんだ………。」
 「そ、それは………始めての時だけじゃ。」
 「違うよ。…………その話しはおしまいにしよう………ね?」
 「うー…………。」


 唇をペロリと舐められ、甘い言葉で椋に誘惑されると、花霞は弱いのだ。彼に甘えたいし、抱きしめてもらいたいと思ってしまう。


 椋は、そのまま花霞に被さり、洋服を脱がせて、体にもキスをしていく。
 そうなってしまったら、彼のペースだ。もう、花霞の頭の中は目の前の椋の事しか考えられなくなる。


 「沢山寝れるように、沢山ちょうだい。」
 「………そんな要求の仕方、ずるい……。」
 「交渉成立だね。………2人で気持ちよくなって寝よう。」


 花霞は、彼が与える快楽に身を委ね、そして、自分からも椋を求めた。


 彼が不眠の事について話しをそらした事に気づきながらも、花霞は彼を求める気持ちに負けてしまったのだった。