そんな幸せな日々が続いていたけれど、花霞にはどうしても気になることがあった。
 それは一緒に住み始めてから思っていた事であり、ずっと気にしてた事でもあった。



 「ねぇ、椋さん。………椋さんって不眠症なの?」
 「え………突然どうしたの?」


 雨が降り続けていたある日の夜、2人でベットに入り寝るまでの会話を楽しんでいる時に、花霞は意を決して彼にその話しをしてみた。
 
 すると、きょとんとした表情で椋は花霞に聞き返してきた。彼にとっては全く予想もしなかった事だったようだ。


 「椋さん、私が寝た後、いつも起きているし。………朝方朝食を作ってからここに戻ってきてるから。全く寝てないんじゃないかなって思って、ずっと心配してたの。」
 「………そっか。気づいて心配してくれてたんだね。花霞ちゃんは優しいな。」
 「そんなの当たり前だよ!ずっと一緒にいるんだから。」
 「…………そうだね。」