今日は、月が綺麗だなぁー。
なんて、夜空をずっと見てたら。
「ギュゥ」

わぁー。
どぅしよー。
まぢ、幸せだな。
「ねー。今日時間ある?」
急に、翼は真剣な顔して言ってきた。
あたしは、ゆっくりとうなづいた。
笑顔に戻った翼は、あたしの手を力強く握って
ある、マンションに着いた。
「ここ、兄貴のマンションなんだ」
「ふぅーん。」
「ほら入れよ」
?入れよって、入っていいのかなー?
「ぉ、お邪魔します」
結構広くて、すっごく綺麗で。
黒と、白で家具がまとめられてて
男の人の部屋って感じがした。

「そのへんに、座っていいよ」
「はぁーい」
あたしは、ベットにすわって部屋を見渡した。
広いなー。
なんか、落ち付かなくて――。
「はい。コーヒーしかないけど」
「ありがとう」
なんだろう。コーヒーをすする、翼の顔がすっごく大人っぽく見えた。
コーヒーのいい匂いが漂う部屋で、2人っきり。
30秒や、1分がすごく長く感じた。

「隣いってもいい?」
翼の優しい笑顔がだんだん近づいてきた。
翼に包まれたい。
翼を感じたい。
あたしの頭の中は変なことばっかり考えちゃって。
「ぅん。いいよ」
「花ってさー。分かりやすいよな」
「なにがー?」
「よく、声が裏返ってるもん」
「そ-かなー?気のせいだよ」
「花、妄想しすぎ。」
翼はあたしのほっぺをつっついて、そういった。
確かに、妄想してるよ――。
でも、そんなに顔には出てないと思うけどな。
翼が言うんだから、顔に出てるのかな?
以後気をつけまーす。
「花…」
翼の唇があたしの唇をそっとふさいだ。
そして、ゆっくりとあたしをベットの上に倒した。



あたしたちは、月の光がまぶしい日初めて体を重ねた――。