『入って!入って!』 夏実ちゃんに腕を引っ張られ ベッドの傍らに近付いた。 窓際に拓也が、 ベッドには 頬がこけ やつれた奥さんの姿があった…… 「楓さん…来てくれたんですね」 奥さんは力無い声で言い 起き上がろうとした。 「無理しないで横になってろよ」と拓也が奥さんの肩を手で押さえた。