私はゆっくりと降ろされた。

茉夏「なに、まさか恐喝するつもり?5対1なん
て暴走族って卑怯なんだね」

柚季「お前なんかのちっぽけなお金取っても俺らにはなんの利益にもなんねぇわ!黙ってろよ」

なんだって!?ちっぽけってっ

湊汰「柚季黙っていてください。話が進みません」

話?

晴斗「五十嵐 茉夏。青星の姫になれ」

ドクンッ

ひ…め…

真緒「僕も茉夏ちゃんが姫なら反対しないよ!」

直樹「こいつ媚び売ってこねぇしな」

柚季「俺とは絶対性格合わねー」

なんか外野がザワザワ言ってるけど

茉夏「なるわけない」

うん。当然だ。いちいちめんどくさい事に巻き込
まないで欲しい

ただでさえ、お前らと絡んでて女に睨まれてるん
だから。これ以上反感買いたくないし

茉夏「って事で他当たっっ!?」

グイッ

晴斗が私を引き寄せ強く抱きしめられる。

茉夏「なっ何してるんだよ!はなせっ」

女が男の力に叶うわけない、

茉夏「離してっ」

必死に腕を離そうとてで握るが離れない

茉夏「やめてっ…てば…」

蹴るか…いや。蹴って青星全体の反感を買ってしまうかもしれない…

けど、離してくれないし…ほんと何がしたいのよ

真緒「晴斗は茉夏ちゃんが頷くまで離す気ないよ。」

なんて可愛い声で呟かれる。

はい!?返事強要ですか!?それ駄目ですよね!?

柚季「早く帰りたいから頷けよ」

頷ける分けないよね!?

茉夏「うっ離…して」

こんな奴ら強引すぎてついていけないわ!

ギユッ

また力が強くなる。

晴斗の胸板に押し込まれ、筋肉のせいかとてつもなく硬い

うう…どうせなら巨乳のお姉さんにやられたかった…

真緒「えー。まだ粘っちゃう?」

粘るよ!絶対姫になるの嫌だもん!!!

もう面倒臭い事に巻き込まれてるし…

そろそろ疲れてきたし、本性バラしてもいっか

私は足を上げ素早く晴斗めがけて蹴りを入れる。

ガツ

おっ?ヒットしたかなー?

ビクッ

晴斗「お前。やっぱおもしれぇ。」

ゾクッ

あ、やばい…これはやばい…

私は距離をあけた。

あいつ…結構本気になっちゃってる?

ここで本気出すのはちょっとな…

茉夏「私は姫にはなりたくない。早く家に帰りたいんだけど」

晴斗「俺さ諦め悪いんだわ。」

へーそれは我儘な人でー

柚季「青星の姫になれるとか光栄のことじゃん。守ってもらえばいいだけだし。総長の女になれるんだぜ?お前にはもったいなっ」

ガッ

茉夏「今なんて言った?」

私は多分無表情で柚季って言う馬鹿を殴ったんだと思う。柚季は一瞬怯えたけど直ぐに表情を戻し私を睨む

柚季「お前。なにしてくれてぇんだよ」

茉夏「今なんて言った?って聞いてんだけど」

柚季「女がいきがっカハッ」

私は思いっきり柚季の腹を蹴る

奏汰「早い!?」

茉夏「ね。なんて言ったの?」

ねぇ。もう1回ってよ。

茉夏「ねぇ!?」

グイッ

晴斗「お前…」

晴斗以外の人が柚季の所に集まる。

直樹「お前隙見せすぎだろ」

なんて茶花されてるけど、私は今それどころじゃない

茉夏「もう1回言ってみろよ!?ほら!早く!」

今は心が落ち着けない

グイッ

晴斗「茉夏落ち着け」

ドキンッ

低い声で私の下の名前を呼ぶんもんだから心が高鳴った

私はハッっとし柚季の方を見る。

未だにお腹を抑えて苦しい顔をしている柚季

これは完全にやりすぎた…

茉夏「ごめんなさい。」

私は頭を下げ屋上から逃げるように走った