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翌朝靴箱で東雲くんを見かけた。

東雲くんが靴箱を去ってから入れてもなぁ……

思い切って声をかけることにした。


「し、東雲くんっ」

階段を登って行こうとした東雲くんを慌てて呼び止める。

「んー?あ、栗栖川。おはよ」

「おはよう…」

「あ、それ日記?」

東雲くんが私が手に持っている日記に目をとめた。

「あーー読んだ?」

少し照れくさそうに東雲くんが言う。

「うん。弓道とか読書好きなのなんか意外だなぁって思った。弓道って習ってるの?」

「下手くそだけど一応……市の弓道場で中一からやってる。」


中一からって言うともうかれこれ3年はやってるって事だよね?

うん。意外だ。


そんなことを東雲くんと階段で話していたら雪莉那の声がした。


「あ、凛おはよ…って東雲と?」

「雪莉那おはよ〜…あーこれは気にしないで」

雪莉那は一瞬訝しげにしてたけど日記を見て思い出したのか納得して笑った。

「あ、そっか相手東雲なんだっけー?」

「ちょっ雪莉那声大きい!」


思わず雪莉那の肩を軽く叩く。

「てかそろそろ俺教室行っていい?」

黙っていた東雲くんはそう言うとすぐ行ってしまった。


あれ?東雲くんなんかちょっと怒ってた?

何故かそう感じた。

東雲くんのことはやっぱりよく分からない。