「なっちゃん。」 急に呼ばれてはっとした。 真紀たちのやり取りに目を奪われていて、まるであたしの目の前にいる、男のことをわすれていたのだ。 「これ。よろしくね。」 優しく渡された紙がなんだか嬉しくて、あたしはにやけちゃった。 三人が入ってくれて本当に良かった。 入ってくれなかったら、あたしは五十嵐さんにひどい扱いを受けてたはず。 .