まったく…
お母さんはいつも‘桜ちゃん桜ちゃん’って…
桜河が訪ねてきたら、大喜びでホイホイ家にあげちゃうし。
私がいない間に、勝手に部屋にあげてる事も日常茶飯事。
年頃の娘の部屋に、勝手に男子を上げるんだよ!?
まぁ、桜河だからいいけど…
そのうち合鍵まで渡しちゃいそうな勢いだ。
溜息をつきながら誰もいない部屋に入ると、すぐに私の意識は柊吾だけに集中する。
今まで考えてた事も一瞬にして吹き飛んで、もう柊吾しか見えない。
どうしよう…二人きりだ。
私が彼を盗み見ると、彼も私を見ていた。
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