君のとなりで恋をします。─上─









まったく…

お母さんはいつも‘桜ちゃん桜ちゃん’って…





桜河が訪ねてきたら、大喜びでホイホイ家にあげちゃうし。

私がいない間に、勝手に部屋にあげてる事も日常茶飯事。




年頃の娘の部屋に、勝手に男子を上げるんだよ!?

まぁ、桜河だからいいけど…





そのうち合鍵まで渡しちゃいそうな勢いだ。















溜息をつきながら誰もいない部屋に入ると、すぐに私の意識は柊吾だけに集中する。




今まで考えてた事も一瞬にして吹き飛んで、もう柊吾しか見えない。














どうしよう…二人きりだ。




私が彼を盗み見ると、彼も私を見ていた。