君のとなりで恋をします。─上─








そう言ってニコッと微笑んだ柊吾に、ふとこの間のことを思い出した。





力強く抱きしめられて…

顔が…ゆっくりと近づいて…




あれは、キス…しようとしたんだよね…?



そんなことを考えると、じわじわと顔に熱が昇っていくのを感じて…










「うっわ!リア充爆発しろ!」




「お前ら、暑苦しい。」




「もう、葵ちゃんも桜ちゃんもやめなよっ。」










横でみんなの声が聞こえたけど、私の頭の中は妄想でいっぱいで…



やっぱり…き、キスしちゃうのかな?

もしかするとそれ以上も…





付き合うってそういうことだもんね。

私もいつかは柊吾と、って…思ってるけど…







どうしよう…

簡単に家で勉強しようなんて言ったけど、密室で二人きりなんて…




なんか、誘惑してるみたいじゃない?

私、まだ心の準備もできてないのに…


恋愛初心者にいきなりお家デートは高難易度すぎるよ!





でも今更やめておこうなんて言えないし…


…どうすればいいの!?