「…大変だったね…電車…。」






「うん…そうだね。」










電車を降りてバスに乗り継いで、バス停に着いた頃にはもう辺りは暗かった。


いつもの田舎道を、二人で並んで歩く。









「…今日は満月だね。」




「…うん、綺麗。」








お互いの緊張でぎこちない会話と、少しだけ気まずい雰囲気。




でも、手だけはしっかりと繋がれていた。

電車が空いたあとも、バスの中でも…