──────パチン!
不純な気持ちを切り替えるために、自分で
自分の両頬を叩く。
…うん、スッキリ。
「は…え!?
…何してんの!?」
私の奇妙な行動に、柊吾は動揺を見せる。
そりゃそうだよね…
いきなり隣に座る女が自分の頬を叩いたら、誰だってビックリするよね。
「いや、煩悩退散というか…
…気にしないでください。」
自分でやっといて、今更恥ずかしくなる。
なんかごめんなさい!
「…何やってんの。
…頬、赤くなってるし…。」
彼は私の頬を、優しく両手で包み込んだ。
熱を持った頬に触れた柊吾の手は、少しだけひんやりと冷たく感じる。
私の頬が熱すぎるのか、柊吾の手が冷たいのか…



