君のとなりで恋をします。─上─











「成宮さん、口元緩んでますよ。」




「えぇ!?やっぱり!?」










でもうれしかったのは事実だし。


緩む頬をペチペチと叩く私を見て、市原くんは小さく笑った。











「愛されてますね、成宮さん。」







「へへへ。

うちのチームって、変なところで団結力があるというか…」








キャプテンがああ見えて情に厚い人だから、チーム全体の雰囲気がそんな感じになっているのだと思う。

やっぱり、チームにとってキャプテンの存在って大きいし。










「────あなただからですよ。」






「え?」







「誰とでも真剣に向き合えるあなただから、あんなにも選手たちから愛されるんです。」









彼の真っ直ぐな瞳に、嘘なんてなかった。