君のとなりで恋をします。─上─










「市原くんが謝ることじゃないよ?

…そもそも、悪かったのは私だし。」









私的なことばかりに気を取られて…

ボーッとして、練習を中断させて…



思わず自嘲してしまう。










「────…成宮さんは、頑張ってます!」









突然の彼の大きな声に驚き、顔を上げると、彼は真っ直ぐにこちらを見据えていた。













「俺、たったの2日間しか成宮さんの事を見てませんけど…わかります。

常にテキパキ動いて、周りを見てて…誰よりも早く選手の異変に気づく。


誰がどう見ても、あなたは頑張ってます。」













なぜだか泣きそうになった。