君のとなりで恋をします。─上─









「あの…市原くん。

練習は……?」







「あー…

あの後すぐに休憩に入ったんです。」







「そうなんだ。」









それもそうだよね。

じゃないと、体育館の外にいるはずない。




休憩明けには練習に参加させて貰えるように、直談判しないと…










「じゃあ、私もう行くね。」





「───待ってください!」









私が一礼し体育館の扉に手をかけると、もう片方の腕を掴まれて引き止められる。









「あの…
さっきはうちの監督がすみませんでした。



うちの監督…良い指導者ではあるんですけど、なぜか女子マネには厳しいらしくて…」










申し訳なさそうに目を伏せてそう言った彼。