部員が着替える間にボールを片付けて…

ボールが入った籠とスコアボードを倉庫に直しに行く。








「…貸して。」







私の後ろからボールの籠に手を添えたのは、柊吾で…。



フワッと香る彼の匂い。

部活終わりで、少し熱い彼の体温。


私を後ろから抱き締めるようなその体勢に、思わず顔が赤くなる。








「い、いいよ!

柊吾、疲れてるでしょ?」






「いいんだよ。


本当はこんなの選手がやるべきなんだから。

…みんな香純を当てにし過ぎ。」








ポンポンと優しく撫でられた頭。


マネージャーなんだから、これくらいやって当たり前だと思うのに…

頑張りを認められたような気がして、すごく嬉しかった。



…柊吾はちゃんと見てくれてる…。