香純が誰を想っているのかなんて、昔から知っていた…。





だから、アイツが幸せならそれでいいって…

そう言い聞かせて気持ちを押し殺してきた。









そのはずなのに……


やっぱり目の前であんな場面を見てしまうと
あまりにも辛くて…








今までは、香純の笑顔を見るだけで俺も幸せだった。






でもさっきの柊吾に向けた微笑みは…



胸が張り裂けそうなほど痛くて…

悔しくて、嫉妬で狂いそうで…








はぁ…キツ……。

まじで最悪なものを見た…。








涼し気な風が吹く夜。

改めて自分の失恋を実感した。