君のとなりで恋をします。─上─








一礼してから、玄関を出る。











「うわぁ、もう結構暗いね…。」





「だね。」











太陽もほとんど沈み、僅かな街灯だけが辺りを照らしていた。










「いくら田舎道でも、この夜道に美少年を1人で歩かせるのは危険すぎるよね…。

…よし、私が家まで送っていきます。」










またこの子は…

意味のわからないことを言い始めて…










「却下です。

俺には、あなたの方が心配です。」









いくら香純の運動神経が良くても、男と女では力の強さがちがう。



俺を家まで送った後に、彼女一人でこの夜道を歩かせるなんて…

特に、こんな可愛い子が歩いてたら、どんな男でも襲いたくなるに決まってる。