温かい食事。


炊きたてのお米。


具が入っていて塩の味がする味噌汁。


ちゃんと身がついている煮魚。


俺たちが当たり前で、物足りないとさえ思っていたもの。


天李はそのすべてに大きく感動して、泣きながら箸をとった。


俺のことを忘れるくらい食事に没頭して、だから部屋をそっとでて広間に戻った。


『全然足りねぇ、お前の魚くれよ』『この味噌汁ちょっと冷めかけだな』『味薄くないか、今日の昼餉担当誰だよ』