幕末パラレル物語

これは面倒なことになったかもしれない。


「すまん、悪かったな」


「謝意が一切感じられないわね」


子供扱いがよほど気になるのか、しつこい。


詫びをしろとせがまれ、天李の買い出しに付き合うことになった。


今日の非番は完全に潰れそうだ。


…それだけでもげんなりしていたのだが。


後ろから、足音がした。


人が避けるような、重く、偉そうな足音だ。


記憶の中からそれを探し出し、まずいと思ったものの時すでに遅し。


今日は厄日かと、すべてを恨まずにはいられなかった。