「この中から選べ」


本当に延々と選ばれていても困るので、持ちやすさや天李の戦い方に即したものをいくつか見繕って渡す。


それを両手に持ち、真剣に選ぶ天李。


小太刀を買いに来た理由は単純明快だ。


『銃なんて訳の分からんもの使われると、困るからな。…それに、近藤さんのお達しだ』


副長殿は仏頂面でそう言っていたが、最後に呟いた一言。


つまりはそういうことだ。局長殿は甘い。


そしてなぜ、俺が付き合わされているか。


その理由も単純明快、非番だったからだ。


同じく非番の総司は逃げた。