「ずっと見てたから、気に入ったのかと思ったけど」

「猫、好きで
でも、最近買いすぎちゃってたので…」

「…」


振り返った三崎は
苦笑いを浮かべて、ネックレスに視線を落した


……


俺はすぐ傍にいた店員に声をかける


「すみません。これください」

「え、せ、先輩……っ?」

「あ、そのままで大丈夫です
値札だけ切ってもらえますか?」


突然の俺のその行動に三崎はうろたえてる

ぎょっとしたように俺を呼ぶけど
俺は気にせず店員に代金を払って三崎に笑いかけた


「…鴻鳴先輩」

「似合うと思うよ。それ」



……かなり、名残惜しそうな顔をしてたって言うのもあるけど

単純に三崎に似合いそうだなって思ったから


だから付けてるとこを見てみたくて

多少強引に三崎に押し付けた