サビを歌い終わり、先生のほうを見る。



「まだまだ声が小さい!
口を大きく開けてー。さーんはいっ」


先生の熱い指導が止まらない。



こんなフォルテのとこばっか歌ってたら酸欠になるよー!

ほら、私もふらふらしてきたし。




「……?」

なんだか目の前がぐらぐら揺れている。



やば……座ったほうがいいのかな?

そう思って腰を下ろそうとした時…………




バタンッ

私はひな壇に崩れ落ちた。






みんなが一斉に私を注目する。



恥っず……




それを最後に、私の記憶は途切れた。