かけがえのないものに、代わりなんてない

「へぇ。で、黒川先輩は今まで何回告白されましたか?」

「数えきれねぇ」

「すごいですね!
得意な教科は?」

「理系かな?でも体育も」

「好きな食べ物は?」

「スイーツ」



黒川先輩、甘党だったんだ。



私が知らないことを、麻衣はどんどん知っていく。



なんだか胸がぎゅっと締め付けられるような気がした。







嫉妬…………まさかね?

そんなに話したこともないしね?

先輩にはサキさんがいるし。

私なんかが先輩に釣り合う訳ないし……ね?