翌日、目覚めてから海で泳いで過ごした。今頃君は海の上なのかなと想像する。でも、上手く想像出来なくて。今日の君はどんな格好で現れるんだろう?想像が止まらない。

 「情けないなー。」

 一人で頭を抱える。大学を出て、仕事をして何度か人を好きになって。でも自分が立派な人間かと問われると自信が無い。きっと君は見抜く。

 「俺に出来る事って、話を聞いたり受け止める事位なんだよな。」

 口に出すと更に情けない。君の様に砂浜に横になる。砂の暖かさと風の音。君はきっとどこでもこういったものを探してるんだろう。だったら君が好きそうな事を俺も探して、二人で味わう位しか思い付かなかった。