君を抱いて、微睡む時間はとても幸福で。君の顔を撫でながら俺は幸せだった。君は照れながら微笑んで。シーツの上の君はとても美しくて。

 「ひな。俺のひな。」

 君との生活を想う。きっといつまでも俺達は幸せで、生まれる子供はとても可愛いだろう。俺達はのんびりと二人きりで年を取る。

 「本当は結婚とかちょっと怖い。ちゃんとした育ち方してないんだもの。望さんのご家族に好かれるかどうかもわからない。」

 「ひなは、大丈夫。今までもちゃんと生きてきた。ひなのしなやかな強さを俺は知ってる。」

 「私は強くないよ?」

 「強いよ。俺をちゃんと見詰めて、俺を選んだ。自分が幸せになれる相手を選んだ。」

 「うん、そうかも。」

 「ひなはちゃんとした奥さんになるよ。」

 君との未来の話。それはとてもとても幸せで。君と出会った日からまだ浅いけれど、でも、俺の相手は君だったから。

 「でも、ちょっと面白そうだけどね。」

 「そうかなー。」

 君はちょっと不満げに口を尖らせる。でも、その姿さえも愛おしい。こんなに素敵な女性が俺の奥さんになるんだと思うと暖かい気持ちになる。

 「取り敢えず、面白い朝食でも作ろうかな。」

 君は立ち上がってシャツを着て、そのまま俺の腕を取る。

 「手伝って?」

 「喜んで。」

 俺もシャツを羽織って君の後を追った。