洗い物を終えて、適当にクローゼットの中から服を選ぶ。ジャケットとパンツを適当に取り出して着ると、君が側に寄ってくる。

 「ひな、可愛い。」

 「でも、すっぴんだし、昨日と同じだし…。」

 「それでもひな、可愛い。」

 君は少し拗ねた顔をする。

 「ひな、まず何が欲しいの?」

 「化粧品と洋服…。」

 「よしよし。」

 「いいの?」

 「いいの。ひなに買ってあげたいから。」

 君の頭を撫でる。

 「戻ったら、少し話そう。」

 「うん。」

 君は少し恥ずかしそうに頷いて、微笑んだ。