その日は1日、君とベッドの中。何度も身体を合わせて離れて、君を慈しむ。君と離れ難くて、無理を言って君を泊まらせる。君は何も支度をしていないと不満げだったけれど。

 「お化粧も持ってないのに…。」

 「素顔も素敵だよ?」

 「そうじゃないもん。」

 その言い方も全て可愛くて。

 「明日、買いに行こう。」

 「服だって…。」

 「それも全部。」

 「取りに行けばすぐなのに…。」

 「買ってあげたいの。」

 君は唇を尖らせる。そんな様子もとても愛らしくて、俺は君を抱き締める。

 「君が好き。」

 照れる君はとても可愛らしくて。

 「傷が癒えるまで甘やかしてあげる。」

 「でも。」

 「助けてって、言ってた。」

 君は小さく頷く。

 「だったら、その代わりに望さんを大事にする。大事にして愛するね。」

 ほらまたそうやって自分の事は後回し。

 「駄目。ひなはそうやって自分が後回しだから。我儘に、自由でいて。」

 「望さんは、ちゃんと私を見ていたんだね。」

 「見てた。初めて会った時から、ずっと。短いけど。」

 「恥ずかしい。」

 「とっても自由で、素敵だった。ひなは嫌かもしれないけれど、とっても綺麗で魅力的な女性だった。」

 「望さんに言われるならいい。」

 君はそうやって俺を受け入れてくれた。

 「お腹空いちゃった。望さん、タフなんだもん。」

 「何か食べに行こうか?」

 「うん、でも夜だから軽くね?」

 「でもその前にもう一度。」

 俺は君に襲い掛かった。