「はぁっ、はぁっ」

「はぁっ、余裕でみんなまだ話してる
良かった!はぁっ」

「あ、あの。手...」

「え?あっ!ごめん!!!」

その言葉と同時にストンと私の手は
行き場を失った

「いや、大丈夫です」

あぁ、まただ

人の顔を見れない

いつまでも私は下を見て

人に嫌われていくんだろう

「...虹華?」

「は、はい!?」

「起こしてくれてありがとな」

そう言って私の頭をくしゃくしゃとする
安藤くんは

本当の虹のようだった