男女の声。
しかし、その声に見覚えがあった。


"二人共"だ。


信じられなくて、ゆっくり後ろを振り向けば
男女の正体は、奴とーー友人だった。


驚いた。
相手が、友人だったのも驚いたけど
思ったより冷静な自分に一番驚いた。


ショックよりも、驚きが勝った。


二人もわたしに気が付き驚いていた。
わたしは、先に二人に声をかけた。

『久しぶり。何?二人共付き合ってんの?』

ワザと意地悪そうな顔でニヤニヤした。
わたしのひどい顔がバレないように。