月は夜に恋をした

「やー、お母さんが出かけるとこだったから一緒に送ってもらっちゃった」


あはは、と笑う夏苗とリビングまで行き、ソファーに座る。


小さめのテーブルに、冷蔵庫から出したコーラと、夏苗が持ってきてくれたポテチを並べ、男子2人が来るのを待つ。


「そういえば、男子達って私の家分かるの?」


「うん、一応住所と簡単な地図は渡してきたけど。なんとかなるでしょ!」


私の家は、学校からバスに乗ってすぐのところにある。夏苗は私の降りるバス停の3つ後くらいだから、そんなに離れてない。