月は夜に恋をした

「じゃあ、真月ん家行くから!」


放課後、夏苗と別れて、バスに乗って急いで家に帰った。


赤い屋根の一軒家、私の家のドアを開け、中に入ると急いでリビングを片づける。


タンスの中からお気に入りのワンピースを引っ張り出して着替える。


ピンポーン


リモコンを用意しようとしたところで、チャイムが鳴った。


「夏苗、早くない?」