帰りのバスに揺られながら、悲しそうな、苦しそうな顔をしていた真月のことを考えていた。


あの真月は普通じゃなかった。明らかに、何かあっていたのに。どうして話してくれないんだろう。


「やっぱり、私じゃ頼りないかな?」


真月と私…友達だよね?


目頭がだんだんと熱くなっていく。



「そうだ…木下なら、何か知っているかも」



あの時、図書館で真月と一緒にいたのは木下だった。木下なら何か知っているかもしれない。



もしかして…木下が何かした?真月に何か言った?


…いやいや、木下に限ってそんなことあるはずない。一応陰キャだし。