月は夜に恋をした

机の上に出しっぱなしだった教科書類を鞄に入れて、図書館を出た。


2人は電車に乗るらしく、すぐに木下と柊と別れて、夏苗と2人になった。


「ねー、聞いて!私、柊といい感じかも」


「え、よかったじゃん!脈アリ、ってやつだね」


しばらくそういう会話をして、バス停に着いた。


「ね、真月。真月は、話したくないのかもしれないけど…私、いつでも待ってるから。少しでもいいから、


いつか、真月が隠してること、教えて欲しい」



…ばれていた。隠し事をしていたこと。話したくないこと。


「…なんのこと?」


私、すっごい卑怯だ。この期に及んでしらばっくれて。