月は夜に恋をした

『中学生一名重体、三十名軽傷』


『自然教室の不運』


『トラック、中学生を乗せたバスに突っ込む』


どうしよう、動けない。なんでだろう。


息ができない。


「日暮?」


この声、木下?




「ー大丈夫かっ?」





木下が近寄ってきて、私の方に触れる。