月は夜に恋をした

柊が気を利かせて聞いてくれる。


「ううん。そんな大したことないし…」


「じゃあ、帰るとき私が聞いとくよ」


慌てて断ると、夏苗がそう言ってくれたので、ここは夏苗に任せることにする。


「ありがと!明日聞かせてね」


3人を見送った後、静けさの戻った家の中で、呟いた。


「…ああ、今日も1人なんだっけ」