それからどこに行ったか覚えてない
どこかわからない場所にいて
行くあてもなく歩き続けていた
「あれ〜?女子高生じゃ〜ん」
酔っ払ってる。酒臭い
「お、ほんとだ 隣町の制服じゃねーかよ〜」
「姉ちゃん暇なのか〜? 俺達とあそぶ〜?」
このままどこか連れ去られてもいいかも
行くあてもないし、もう、"なるようになれ"
酒臭かった
「そこのおっさん達 その子、離せよ」
「あん?」
だれ?
「そいつ、俺の連れ」
「なんだ、男持ちかよ」
酔っ払ってるおじさんたちはどこか行ったみたい
「お前こんな所で何してんだよ!」
「あなたには関係ない ましてや誰よ」
「女の子がこんな時間に危ないだろ!」
ビクッ!
「あ、ごめ....って何泣いてんの」
初めて思った
初めてこの人に全て話したいと思った
初対面でお互いのことよくわかってないから
この人に言ったところで深入りすることは無いから
しばらく考えたまま泣き続けてたら
「あーもう!めんどくせ」
抱きしめられた
こんなこと現実にあるんだな
「聞いてやるよお前の愚痴」
「きい て?」
「ん?」
「きいて」
「いーよ」

