帰宅が遅くなったことを叱られた翌日。
ボスは1週間の予定で京都の学会に出かけていった。
いつも通り目が覚めるともうボスの姿はなく、結局言葉を交わすことはできなかった。

昨日あれだけ怒らせてしまって合わせる顔のない私としては、少しだけホッとした気分。

ん?
ダイニングテーブルに、置き手紙?

飾り気のない便せんに、
『門限は9時。昨日のペナルティーとして、毎晩所在確認のメールをすること。(写真付きで)』

はあ?

冗談。
どこの時代錯誤よ。

私は半ば笑いながら、出勤の支度を急いだ。