御坂くん、溺愛しないで。




真っ暗になる視界。
そのため何がどうなっているのかわからない。


「そこで足あげてください」

少し進んだところで御坂くんの声が聞こえ、ここがホームと電車の境目なのだとわかった。


いつも乗り込む感じと同じようにして足を上げ、電車へと乗り込む。

かと思えば突然肩に誰かの手が置かれた。
恐らく御坂くんの手である。


もちろん私はビクッと肩が跳ね、驚いてしまうけれど。


「もう少しの我慢です。
……すみません」

御坂くんは私に声をかけた後、誰かに小さく謝った。


そして電車が閉まるとほぼ同時くらいに、背中に硬いものが当たる感触がした。

もしかして壁だろうか?


「もう目開けて大丈夫です」
「じゃ、じゃあ開けます…」


恐る恐る目を開けると、視界いっぱいに映ったのは御坂くんの背中で。

周りを見渡せば、ドアのすぐそばにある壁の位置に私はいた。


どうやら電車に乗り込むなり、御坂くんは私を端に追いやってくれたようだ。