「声かけようぜ!」
「確かにひとりっていうのもなんか引っかかるしな」
最悪だ、どうしよう。
確実に男の人たちは私に近づいている。
逃げようにも足が震えて動けない。
「ねぇ、そこの君…」
「……っ」
頑張って一歩前に出せば、足に力が入らず地面に崩れ落ちてしまう体。
情けない、こんなことで。
触れられたわけじゃないというのに。
「えっ!?
おい、君大丈夫か!?」
「もしかして何かあったのか!?」
きっと何かあったのかと誤解したのだろう、男の人たちはすぐそばまで来ていて。
街灯に照らされる中、男の人たちの影がかかったその時───
「木原先輩!」
帰っていたと思ったのに。
こんな弱い私のことなんて、放っておけばいいというのに。



