御坂くん、溺愛しないで。




怖い、無理だ怖い。


『ははっ、髪ボッサボサになってるぜ!』
『見て、絶対にまた意地悪されて喜ぶよ』

思い出す過去の出来事。


いくら小学生の時とはいえ、今でも鮮明に思い出せるくらい心に残っている。

その時は男の子に髪をめちゃくちゃにされ、ボサボサにされたのだ。


「……っ、う」
「木原先輩」

じわっと目に涙が浮かんだその時、御坂くんが私の体勢を立て直してくれた。


「大丈夫です、俺は何もしません」
「っ、うん」


コクコクと何度も頷くけれど、目から涙が零れ落ちてしまう。

ああ、何をやっているんだ私は。


「ごめ、なさ…」

こんな自分が嫌になり、思わず走って御坂くんから逃げてしまった。