御坂くん、溺愛しないで。




それ以前に恐怖のあまり電車にも乗れなさそうだ。



けれど御坂くんなら。

琴葉の後輩であり、琴葉が信頼できる御坂くんであれば。


まだ希望はある。
家に帰られる希望が。


「……ふっ、大丈夫ですよ。
俺は先輩のそばにいますから」


都合のいい私を見て不快に思い、断れたらどうしようかと不安だったけれど。

御坂くんは小さく笑い、肯定してくれた。


「あ、ありがとう…」
「じゃあできるだけ俺の近く、歩いてくださいね」

「わかった」


何度も頷き、御坂くんについていくというアピールをする。

御坂くんはまた目を細めて笑ったかと思うと、今度こそ歩き始め、私も彼の後ろをついていった。