御坂くん、溺愛しないで。




思わず目を見張り、御坂くんをじっと見つめてしまう。


「もうこの距離だと大丈夫ってことですね。
覚えておきます」


御坂くんは平気そうな私を見て、嬉しそうに笑ってくれた。

すごい、彼はまるで魔法使いのようだ。
こんなにも一瞬で怖さを忘れさせる人。



「じゃあそろそろ帰りましょうか、先輩」
「えっ…一緒に?」


まさか一緒に帰るだなんて思っていなかったため、素直に驚いてしまう。


「嫌ですか?」
「あ、いや…えっと」


この距離なら平気だ。

それは手を伸ばしても届かない位置に御坂くんがいるからで、もしこれ以上近づいたら…と思うと、自分でもどうなるかはわからない。


それでもしまた気絶でもしてしまったら、それはそれで迷惑をかけることになってしまう。