「あ、あの…椅子に座っていただいて大丈夫、です……」
今もまだ椅子に座る様子がないため、私から言うことにした。
それでもすごい成長だ。
自分から声をかけるだなんて、我ながらよく頑張っていると思う。
「じゃあお言葉に甘えて。
失礼します」
私の言葉で、彼の表情が少し和らいだような顔をした気がする。
ホッと安心したのかもしれない。
それでも私は毛布から抜けられなくて、出来るだけベッドの端へと移動していた。
「琴葉さんから話を聞いてると思いますが、琴葉さんの後輩の御坂 理玖(みさか りく)です」
少し目線の位置が近づいたため、私も徐々に震えがおさまっている中、自己紹介をされる。



